引越しの際は、近隣住民の方々に挨拶に伺うか迷いますよね。顔も知らない相手に挨拶しに行くとなると、多少なりとも不安や緊張が付きまといますよね。そもそも引越し先で挨拶をする必要はあるのでしょうか。
- 引越しの挨拶って本当に必要?
- 挨拶するメリット!
- 挨拶に伺うならどのタイミング?
- 挨拶に手土産は必要?
当然ではありますが、挨拶のチャンスは引越しの直後しかございません。挨拶の必要性に迷われている方は、ぜひ本記事をご参考にしていただき、後悔のない決断をなさっていただければと思います。
そもそも引越しの挨拶は必要なの?
かつては「向こう三軒両隣」と言って、向かい側の3軒と両隣の2軒の計5軒に挨拶をするのが常識と言われていた時代もありました。
ただ近年では、近所付き合いの希薄化や賃貸マンションの増加を背景に、「引越しの挨拶は必要ない」と考えている方が増えているそうです。
かつての常識が今日でも当てはまるとは限りません。引越しの挨拶が常識という考え方は古くなり、今後はご自分で挨拶の必要性を判断する時代になってきたと言えそうですね。
とは言え、個人的には「引越しの挨拶は必要」だと考えています。なぜなら、挨拶をすることにはメリットがたくさんあるからです。次章では、引越し先で挨拶することで得られる恩恵を見ていきましょう。
引越し先で挨拶することにはメリットがたくさん!
引越しの挨拶の必要性は希薄化していますが、挨拶にメリットがあることは紛れもない事実です。これは戸建て物件に限らず、賃貸マンションにも共通しています。
ここでは挨拶をする代表的なメリットを3点ご紹介していますので、ぜひチェックしてくださいね。
引越し先の人間関係がスムーズに!
引越し先の新生活をスタートさせるにあたり、新しいご近所様との人間関係はとても大切なポイントです。挨拶をすることで、ご近所様からの心象を上げることができます。周囲から常識のある人と思ってもらえれば、その後の人間関係もスムーズに進みますよね。
また近隣住民の方も、どのような人が引越してきたか気になっています。自分から挨拶をしに行くことで、コミュニケーションのきっかけが生まれ、今後の人間関係を築くきっかけとなるのです。
これは引越しの挨拶をする最大のメリットではないでしょうか。これだけでも挨拶をする必要性は十分にあると感じれられますね。
些細な事柄を大目に見てくれる!
人間関係がギクシャクしていると、ちょっとした問題でトラブルになってしまいますよね。ただコミュニケーションが取れていれば、些細なことは大目に見てもらえるものです。引越しで挨拶しておけば、日常生活の不手際を和ます効果も期待できるのです。
例えば小さなお子様がいらっしゃる場合、「子供の泣き声でご迷惑を掛けてしまうかもしれませんが、煩かったらおっしゃってください。」なんて挨拶周りをすることで、多少の泣き声は大目に見てくれることもあります。
ところが挨拶をしていないと、「子供が煩いのに挨拶もしに来ないのか!」なんて心象を著しく損ねてしまう危険性もあります。これでは先が思いやられてしまいますね。
また新生活に馴染んでいないうちは、その土地の決まり事を軽視してしまうケースがあるかもしれません。例えばゴミの出し方などが良い事例です。
挨拶を済ませていれば「引越して日が浅いし仕方ないか。今度教えてあげよう!」と大目に見てくれるかもしれません。ところが挨拶をしていないと「ゴミの出し方も知らない非常識な人!」なんてレッテルを貼られてしまう可能性もあるのです。
緊急時・災害時に頼れる!
緊急時や災害時は、ご近所同士の協力関係が非常に大切です。ところが近所付き合いが全くない場合、協力を煽りたくてもハードルが高くなってしまいます。
緊急時・災害時というと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
例えば、動悸が激しくてマンションの前で倒れてしまったと仮定しましょう。そこにご近所様が通りかかります。引越しの挨拶を機に人間関係ができていれば、すぐに駆けつけ、状況に応じて救急車を手配してくれるでしょう。ところが挨拶を済ませていないと、「きっと飲み潰れているだけだから関わらないようにしよう!」なんて放置されてしまうかもしれません。
また日本という国は、地震や異常気象により、いつどこで災害が発生しても不思議ではありません。万が一の未曾有の災害を協力して乗り越えるためにも、引越しの挨拶は必要と言えるのではないでしょうか。
迷惑?挨拶不要と感じている人もいるけど大丈夫?
最近では、引越しの挨拶を迷惑に感じる方もいらっしゃるようです。確かに在宅勤務中やDVD鑑賞を楽しんでいる最中に引越しの挨拶に来られると、迷惑に感じる方もいるのかもしれません。
とは言え、引越し先の住民が「挨拶を迷惑に感じる人か」なんて判断できませんよね。上述の通り、挨拶にはメリットがたくさんあります。些細なことは気にせず、思い切って挨拶に行く価値は十分にあると言えます。
「迷惑に受け取られたら嫌だ!」なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、心配不要です。確かに、挨拶に来た瞬間は迷惑に受け取られる可能性もあります。ただ1週間・1ヶ月先に「あそこの人は引越しで挨拶に来た迷惑な人だ!」なんて思われ続けるでしょうか。その答えは「ノー」ですよね。
ところが引越しの挨拶を済ませておかないと、1年後でも「あそこの人は挨拶に来ない非常識な人だ!」なんて思われ続けるリスクもあるのです。引越しの挨拶をする必要性を十分に感じ取っていただけるのではないでしょうか。
例外!一人暮らしの女性は挨拶の必要なし!
唯一の例外として、一人暮らしの女性の方は、引越しの挨拶が必要ないと言われています。
これは防犯上の理由です。今日では、警察官も痴漢や盗撮で逮捕される時代です。ご近所にどのような方が住んでいるかはっきりしない状態で、むやみやたりに女性が一人暮らしであることを伝えに挨拶する必要はないのです。
それでも礼儀として挨拶をしたいという場合は、女性一人で行くのではなく、友達や彼氏と一緒に回るなどして、一人暮らしであることを悟られないように心掛けましょう。
挨拶がきっかけで思わぬトラブルに巻き込まれてしまっては本末転倒ですので、注意してくださいね。
引越しの挨拶に行くタイミングはいつが良いの?
引越しの挨拶はどのタイミングで行えば良いのでしょうか。理想を言えば、引越しの搬入作業がひと段落したタイミングで、ご近所に挨拶に伺うのがベストです。
近隣住民の方も引越し業者のトラックを見ると、「新しい人が引越してきたんだな!」と感じるものです。どんな人が引越してきたんだろうという疑問も沸いているでしょう。だからこそ、引越し直後に挨拶に伺うことがベストタイミングと言えるのです。
ただし、引越し当日は何かと忙しく、思うように時間を取ることができないかもしれません。このような場合でも、引越しの翌日、遅くても3日以内には挨拶に伺いたいところです。
引越し日から時間が経てばたつほど挨拶のきっかけを作りづらくなってしまいますので、少しでも早く行動に移してくださいね。
引越しの挨拶に手土産は必要?
引越しの挨拶に手土産を持参される方もたくさんいらっしゃいます。手土産は必ずしも必要というわけではありませんが、持参することで心象を良くできるものです。
少ない予算で最大限の効果を発揮できますので、ぜひ手土産もご検討してくださいね。
手土産の予算はどのくらい?
手土産の予算の相場は、1軒あたり500円〜1,000円程度が一般的です。このくらいの料金なら、お財布を傷めることなく準備できそうですね。
「もっと高価なものでなくて大丈夫かしら?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ挨拶の本来の目的は、手土産を持参することではありませんよね。
また高価な手土産だと気を使わせてしまう可能性もありますので、無理に奮発する必要もないのですね。
挨拶の手土産は何が良いの?
手土産の商品選定のコツは、あって困らないモノ、もらって嬉しいモノを選択することです。代表的な手土産は、洗剤や石鹸、トイレットペーパー、タオルなどの日用品ですね。
商品選びが難しい場合は、クオカードやamazonカードをチョイスするのもおすすめです。
ただし食料品は避けた方が無難です。食料品は人によって好みの差が激しいですので、喜ばれない可能性もあります。また「糖尿病でお菓子は食べれないんです!」なんて言われたら、空気も気まずくなってしまいますよね。
最悪の場合としては、手土産で渡した食品を食べたらお腹を壊した!なんてケースも想定されます。直接的な因果関係は不明ですが、きっと心象を悪くしてしまいます。
食料品は手土産に選んでしまいがちですが、注意も必要ですので気をつけましょう。
手土産にのしを付けよう!
のしって必要なの?と思われるかもしれませんが、一応の礼儀です。心象アップのために、のしも付けることをおすすめいたします。のしと言っても、コンビニや100均で販売されているもので全く問題ありません。
のしの書き方も念のため確認しておきましょう。のしの表面に「御挨拶」と書き、下にご自分の苗字を記入しましょう。それ以上の情報を記載する必要はありません。
のしに苗字を記入することで、名前を覚えてもらう効果も期待できます。名刺代わりにもなりますので、ぜひのしも付けていただければと思います。
不在で引越しの挨拶ができない場合!
勇気を出して引越しの挨拶に伺ったのに、相手が不在のケースもありますよね。隣人が一人暮らしの場合、日中は留守にしている可能性も高いです。そこで相手が不在だった時の対応も見ていきましょう。
時間を変えて再度挨拶に伺う!
1度伺って会えないと、そこで諦めてしまう方もいらっしゃると思います。ただ上述の通り、引越しの挨拶はコミュニケーションを図る絶好の機会です。
1度で諦めてしまうのは非常に勿体無いですので、再び挨拶に伺うことをおすすめいたします。再訪問する際は、時間帯や曜日を少しずらしてみるのもポイントです。再訪問する回数は、3回を目安にすると良いかと思います。
3回訪問して会えない場合は、相手が居留守を使っている可能性もありますので、無理に挨拶する必要はないかもしれません。
挨拶の代わりにメッセージカードを投函する!
訪問を繰り返しても挨拶できない場合もあります。そんな時は「メッセージカード」をポストに投函する方法もおすすめです。
メッセージカードは「名前」「引越してきた場所(マンションなら部屋番号)」「訪問したが不在だったこと」「引越し作業で不便をかけたこと」「自由記述」の構成にすると書きやすいですよ。
また粗品を投函する場合は、粗品の内容も記載するようにしましょう。
引越し先の相手が不在で会えないときの対応は『引越し先の隣人が不在で挨拶できない!再訪問回数の目安やおすすめな対応!』で詳しくまとめています。メッセージカードの記入例も多数ご紹介していますので、ぜひチェックしてくださいね。
引越しの挨拶を必要と感じている人は多い!
いかがでしたでしょうか。近年では引越しの挨拶をする人が減少していると言われていますが、それでも挨拶を必要と感じている方はたくさんいらっしゃいます。
新築戸建て・賃貸マンションを問わず、引越しの挨拶をすることで心象アップに繋がりますし、コミュニケーションを図るきっかけ作りにもなります。
新生活を円満に過ごすためにも、近隣住民との良縁な関係を築くことは必要不可欠です。引越しの挨拶はそのファーストステップですので、この機を逃すことのないようにしてくださいね。
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