引越し作業員の「ひこしおです。引越現場ではお客様からチップをいただけるケースがあります。世間一般的にも、「引越しはチップを渡すもの」といった風潮があるのかもしれません。果たして本当に引っ越しでチップを払う必要はあるのでしょうか。
そこで今回は、引越しにおけるチップの必要性について詳細にご紹介していきます。チップが必要か否かはもちろん、チップを払う方のお気持ちや、チップをいただきやすい現場など、引越業者の視点ならではの盛りだくさんな内容ですので、ぜひご参考にしてくださいね。
引越しってチップを渡す必要あるの?
世間には「引っ越しでチップを渡すのはマナー」といった風潮があるのかもしれません。果たして、本当にはチップは必要なのでしょうか。この章ではチップの必要性について詳しく解説していきます。
引越しにチップは必要ない!
結論からはっきり申し上げます。引越しでチップを渡す必要はありませんし、マナーでもありません。
「チップを渡さないと作業が雑になるのでは?」と危惧されている方もいらっしゃるかもしれませんが、心配ご無用です。チップを頂くタイミングは、作業終了時が大半です。作業前にチップを渡さないからといって、「チップ無し!」と思われる心配ないのです。
引越しの終了時にチップを渡さなくても、既に全ての作業が終了しているのですから、どのように思われても全く影響はありませんよね。「チップなんて必要ないし払いたくない!」という方は、安心してチップ無しで作業をお願いしましょう。
チップの必要性を否定している引越業者も!
引越し業者の中には、ホームページなどで「チップは必要ありません」や「作業員に心付けを渡す必要はありません」などと明記している業者もあります。具体的な会社様をご紹介すると、誰もがご存知の「サカイ引越しセンター」や「アート引越センター」などが該当します。
引っ越し会社の考え方としては、「サービス料金は見積もり金額に込まれており、従業員には給料で還元している」といったところでしょうか。会社がチップは要らないと言っているのですから、無理にチップを支払う必要はございませんね。
引越しでチップを出すのはどうして?
引越しにチップが必要ないことはご確認いただけたかと思います。それにも関わらず引越しでチップを渡す方はたくさんいらっしゃいます。それではなぜチップを渡すのでしょうか。この章では、引越しとチップの関係性について見ていきたいと思います。
お願いの意味を込めたチップ!
引越しの作業前にチップを渡す方の場合、「これからの引っ越し作業のお願い」をチップに込めていらっしゃるのかと思います。とはいえ、引越しの作業料金を支払っているのに、何故追加のチップまでいただけるのでしょうか。それは「引越し」という職業が、最も過酷な肉体労働の一つとして扱われているからかもしれません。
また「丁寧に作業してください!」というメッセージをチップに託している方もいらっしゃると思います。
感謝の意味を込めたチップ!
引越しの作業終了時にチップを渡す方の場合、「引っ越し作業の感謝の気持ち」をチップに込めていらっしゃるのかと思います。「大切な荷物を無事に届けてくれてありがとう」という感謝の心付けとして、チップが使われているのですね。
また重量物を運んでいる作業風景をみて、「大変そうだな」と思わずチップを渡したくなられた方もいらっしゃると思います。
引越しでチップを渡す人はどのくらいなの?
それでは引越しでチップを渡す方は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。当ブログ管理人の引越経験に基づく主観にはなりますが、現金でチップをくださるお客様は、全体の2割程度の印象です。また差し入れとして飲料水やお菓子をくださるお客様は、4割程度のイメージです。夏場になると、飲料水を差し入れでくださるお客様がもう少し増えるかもしれません。
このように、約半分のお客様からは、現金や差し入れなどのチップをいただいていることになります。ちなみに年齢別でみると、ご年配の方ほどチップをいただきやすい傾向がございます。
お客様からのご厚意は本当にありがたく、大変感謝しております。
チップをいただける引越し現場の特徴!
チップをいただける引越し現場には傾向がございます。そこで「こんな現場はチップが出やすい」という条件をご紹介していきます。チップが必要か悩まれている方は、ぜひこちらもご参考にしてくださいね。
長時間現場!
これは私の感覚ですが、引っ越しの作業時間が長くなればなるほどチップや差し入れをいただける印象があります。特に終日現場になると、チップ以外にも、飲料水や軽食・おやつなどの差し入れをいただくケースは多いです。
また稀にですが、昼飯も食べずに夕方まで作業し続けるケースもあります。昼抜きで作業すると、お客様も心配してくださるのか、チップをくださる場合も多いです。
エレベータのない階段現場!
エレベータのないアパートも、割とチップをいただきやすいイメージがあります。作業開始前に「階段ですみませんがよろしくお願いします」などとチップをいただく場合もあります。ただ、もちろん作業前にチップをいただけなくても、作業が煩雑になることはございません。
階段現場はチップが必要という訳では決してございませんので、誤解しないでくださいね。
お部屋が汚れている現場!
タンスや冷蔵庫、洗濯機を動かすと、お客様もビックリするくらい埃が溜まっている時があります。引っ越しの際は、家具・家電に付いている埃を払いますので、当然服が汚れます。特に洗濯機の下に埃が貯まっていると、底のホースを外す時に埃まみれになります。
このような現場では、作業終了時に「お部屋が汚いのに作業してくれてありがとう」とチップをいただける場合がございます。
ちなみにテレビ番組に出てきそうなゴミ屋敷の引っ越し経験もありますが、その際はチップは出ませんでした。
チップを渡す場合の相場はどのくらいなの?
チップを渡す必要はないが、気持ちとしてチップを渡したいという方もいらっしゃるかもしれません。その際に気になるポイントがチップの相場ですよね。一般的にチップの相場は、500円〜10,000円と言われているそうです。実際の現場でチップとして最も多い金額は、1,000円×人数分です。
チップ料金は抑えたいけど気持ちは伝えたいという場合は、飲料水などのドリンクがおすすめです。1本100円のミネラルウォーターなら、作業員が5人いても500円で済みますね。引越業者にとってドリンクは生命線ですので、差し入れして喜ばれること間違いありません!
引越しでチップを渡すベストタイミング!
引越業者にチップを渡そうかご検討されている方は、ぜひ渡すタイミングも意識してみてください。私の経験上では、引っ越し作業終了後にチップをいただくケースが圧倒的に多いのですが、できれば作業前に渡すことをおすすめいたします。引越し作業前に渡せば、いつも以上に丁寧に作業してくれるかもしれません。またちょっとした追加料金が発生しそうな時に、チップをもらっている手前、会社に内緒でサービスしてくれる可能性もあります。
詳しくは『引越しでチップを渡すのはいつ?作業員のやる気を上げる理想のタイミング!』で解説しています。チップをいつ渡そうか迷っている方は、こちらも併せてご参考にしてくださいね。
4、チップは必要ないが心付けとして渡す人も多い!
いかがでしたでしょうか。引越しにおけるチップの必要性はご確認いただけましたでしょうか。引越しでチップを支払う必要はありませんでした。それにも関わらず、チップをくださるお客様はたくさんいらっしゃいます。こうしたお客様は、引越作業のお願いや、感謝の心付けといった観点から、チップをくださいます。
結局のところ、チップはお客様のお考え次第と言えそうですね。引っ越しでチップを渡そうかご検討中の方は、ぜひご参考にしてみてくださいね。