引越し延期の料金

引越し延期に料金がかかるって本当?追加費用を免除してもらう方法もご紹介!

引越し作業員の「ひこしお」です。綿密な計画を立てていた引越しのスケジュールですが、やむを得ない事情により延期になってしまうケースもあるかと思います。この時に気になるのが、延期に伴う追加料金ではないでしょうか。また追加料金が発生する場合、それを回避する方法はないのでしょうか。

そこで今回は、引越しが延期になってしまった際の料金や、追加費用を免除してもらう方法を詳しくご紹介していきます。引越し業界の人間だからこそ知る耳寄り情報も広く掲載していきますので、ぜひご参考になさってくださいね。

引越しを延期すると料金が発生するの?

結論から申し上げますと、引越業者からスケジュール延期に伴う料金を請求される可能性があります。引越業者は管轄部署の国土交通省より、延期料金を請求しても良いと言われているのです。そこでまずは法的な部分から分かりやすく解説していきます。

引越しの延期には取り決めがある!

引越し業者は、事業を行う上で国土交通省と「標準引越運送約款」を結んでいます。この約款では、お客様の都合による引越し延期について、次のように記載されています。

第8章第21条(解約手数料又は延期手数料等)

当店が、解約手数料又は延期手数料を請求する場合は、その解約又は受取日の延期の原因が荷送人の責任によるものであって、解約又は受取日の延期の指図が見積書に記載した受取日の前々日、前日又は当日に行われたときに限ります。ただし、第三条第七項の規定による確認を行わなかった場合には、解約手数料又は延期手数料を請求しません。

2 前項の解約手数料又は延期手数料の額は、次の各号のとおりとします。
一 見積書に記載した受取日の前々日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積運賃等(料金にあっては、積込み、取卸し、搬出、搬入、荷造り及び開梱こんに要するものに限る。次号及び第三号において同じ。)の20%以内
二 見積書に記載した受取日の前日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積運賃等の30%以内
三 見積書に記載した受取日の当日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積運賃等の50%以内

出典:国土交通省「標準引越運送約款

少々長い文章ですが、延期料金の部分を要約すると次のようになります。

  • 2日前に延期した場合・・・見積もり料金の20%以内
  • 前日に延期した場合・・・見積もり料金の30%以内
  • 当日に延期した場合・・・見積もり料金の50%以内

つまり引っ越し業者は、法的に上記の料金を請求する権利を持っているのです。

なおお客様のご都合による延期は、2018年6月1日をもって大幅に引き上げられています。もちろん上記の費用が最新版ですが、インターネット上では古い情報がそのまま掲載されているサイトもありますので、誤解の無いように注意していただければと思います。

第三条第七項の規定による確認とは?

上記の文章をしっかり読んでいただいた方は、「第三条第七項の規定による確認」という但し書きに目が止まったかと思います。この但し書きは、下記のように記載されています。

第2章第3条第7項(見積り)

一〜六 省略
七  当店は、見積書に記載した荷物の受取日の3日前までに、申込者に対して、見積書の記載内容の変更の有無等について確認を行います。

出典:国土交通省「標準引越運送約款

つまり、延期に伴う料金を請求するためには、引越しの3日前までにお客様へ見積もり書の記載内容に相違ないか確認する必要があると記載されているのです。もしこの確認が無かった場合、引っ越し業者は法的に料金を請求できません。

とはいえ、どこの引越業者は必ず3日前までに見積もり内容の確認を取っているはずですので、料金を請求されてしまっては払わざるを得ないのが現状です。

延期と言われた場合の引越し業者の対応は?

上述の通り、引越業者は3日前までに見積もり内容に相違ないか確認した場合、お客様へ延期の料金を請求する権利があります。

それではお客様から引越しの延期を依頼された場合、引越し会社は料金を請求しているのでしょうか。この答えは、ケースバイケースの対応になると言わざるを得ません。実際に料金を取る場合もありますし、お客様の状況に応じては料金を免除する場合もございます。

それでは引っ越し業者から料金を免除してもらうためには、どのような対応を取れば良いのでしょうか。次章ではこの点に関して詳しくご説明していきたいと思います。

引越し延期の追加料金を免除してもらう方法!

引越し業者は延期料金を請求する権利を持っていますが、実際に請求するか否かはケースバイケースでした。そこで業者から料金を取られにくくする方法を詳しくご紹介していきます。引っ越しスケジュールが延期になってしまわれた方は、ぜひ手続きのご参考にしてくださいね。

すぐに引越し業者と連絡を取る!

上述の通り、引越しの3日前までに延期を伝えれば、料金を取られる心配はございません。万が一にも料金を請求された場合は、「標準引越運送約款に基づき支払いません」と言って業者を撃退してください。

問題は引越しまで3日のタイムリミットを切っている場合です。やむを得ない事情で延期になった場合、すぐに業者と連絡を取ってその旨を伝えてください。

引越しの3日前を切ると、車や作業員の割り当て、アルバイトの手配、派遣会社への人員要請などの準備を初めています。

このため1分1秒でも早く業者と連絡を取り、延期したい旨を伝えることが大切となります。

引越し延期の謝罪をする!

業者と連絡を取れたら、まずは引越しが延期になってしまったことを素直に謝罪しましょう。

引越しが延期になるのは、基本的にはお客様の都合によるものですよね。「俺は客だ!」と高慢な対応を取っていては、業者からの心象が悪くなるばかりです。

引っ越し業者も人です。その時の感情によっても、料金の請求可否は左右されるものです。

電話対応で「あのお客さんは高慢だから費用も取ろう!」なんて言われてしまっては勿体無いですので、まずは素直に謝罪するように心掛けてくださいね。

引越しを延期する理由を明確に伝える!

謝罪をしたら、引越しが延期になってしまった理由を明確に伝えましょう。業者から見ても、スケジュール延期というケースは非常に稀です。このため営業担当者の方だけでは対応しきれず、上司を巻き込んでの対応となる可能性が濃厚です。

この時に延期の理由が明確になっていれば、「それなら仕方ないか!」と納得してくれる可能性もあります。

単に「延期」と伝えるだけでは、「既に人も車も手配しているのだから、料金を取りなさい!」なんて処理されてしまうかもしれません。

延期の理由を伝えることはメリットしかありませんので、包み隠さず本当のことを話してくださいね。

引越し予定日を明確にする!

料金を取られないために最も重要なポイントは、引越し予定日を明確にすることです。

単に延期と伝えるだけでは、「引っ越し自体が無くなる可能性もあるな」「他の業者に取られるかも」などと業者は不安になり、料金を請求されやすくなってしまいます。

延期となる引越し予定日を伝えることで、業者も安心し、「それなら料金は免除しよう!」という流れにもっていきやすくなります。

まだ延期予定日が不明確で手続きできない場合でも、「必ず御社で引っ越しをお願いしようと思っています!」という旨を明確に伝えるようにしてくださいね。

台風でも引越しを延期できないの?

引越し予定日に台風が直撃することもあるかと思います。台風の中で作業をしたら、お荷物もビショ濡れになってしまいそうです。このような自然災害を理由に延期を申し出ても、料金は発生するのでしょうか。

これに関しては、基本的に引越し業者が「やる!」と言えば、料金が発生しても文句は言えません

もし引っ越し予定日に台風が来そうな場合は、少しでも早く業者に相談してみましょう。台風シーズンは、比較的引越し件数が少ない時期でもあります。このため業者も融通を効かして、追加料金なしでリスケジュールしてくれる可能性もありますよ。

引越業者から延期と言われた時の対応は?

滅多にないケースですが、引越し業者から「引っ越しスケジュールを延期にしてほしい」と言われるかもしれません。このような場合、業者に金銭的な負担などを求めることはできるのでしょうか。この場合もやはり、延期の理由が大事なポイントになります。

天地・天災による延期の場合!

引越し業者がスケジュールを延期する場合、上でご紹介した「標準引越運送約款」には次のように記載されています。

第3章第4条運送の引受け(引受拒絶)
当店は、次の各号の一に該当する場合には、引越運送の引受けを拒絶することがあります。
一二三四 省略
五 天災その他やむを得ない事由があるとき。

出典:国土交通省「標準引越運送約款

荷物の引き受けを拒絶とは、作業を断るという意味とほぼ同義です。つまり、天災などのやむを得ない事情が発生した場合、引越し業者は荷物の受け取りを延期することもできるのです。土砂崩れや津波、台風などでで公共交通機関が封鎖されてしまっては、作業も満足にできませんよね。

この場合は業者に作業をキャンセルする権利がありますので、受け入れるしかありません。

引越業者の都合による延期の場合!

もしかしたら、引越し業者の都合でスケジュールの延期を求められる可能性もあります。例えば、「業務停止命令」「繁忙期の人員・車両不足」「社員のボイコット」などがこれに当てはまるかと思います。

この場合、引越し業者は作業を延期する正当な権利を有していません。このため業者に、サービス延期に相当する条件を要求する権利があります。

具体的には、手続きの際に「次回の引っ越し料金を値引きしてもらう」ですとか「新居の代わりのホテル代を負担してもらう」などの対応を求めることも可能です。

もちろんこちらの要求が全て通るとは限りませんが、まずはダメ元でも延期に対する対価を要求してみてくださいね。

引越しの延期は追加料金を取られないようにしよう!

いかがでしたでしょうか。引越しが延期になった時の料金の考え方や、請求を回避する方法はご確認いただけましたでしょうか。

やむを得ない事情により、引っ越しのスケジュールが延期になってしまうことはあるかと思います。このような場合は、一刻も早く業者と連絡を取り、必要な手続きを取ることが大事なポイントです。また延期となるスケジュールを明確にすることで、料金の請求を回避できる可能性もあります。

スケジュールが延期となり大変かと存じますが、無事に引っ越しを乗り越えられることを願っています。