引越し作業員の「ひこしお」です。引越しのアルバイトに対して敷居を高く感じている方も多いと伺っています。確かに引越しはきつい仕事の代名詞でもありますよね。果たして引っ越しのバイトは、どのような仕事をこなす必要があるのでしょうか。
そこで今回のコラムでは、引越しでバイトするときの仕事内容を詳しく解説していきます。またよくある1日のタイムスケジュールや、面接時に確認しておきたいポイントもまとめています。引越し業界の人間だからこそ知り得る情報が盛り沢山ですので、ぜひご参考にしてくださいね。
引越しのバイトの仕事内容!
引越しのアルバイトの主な仕事は、「梱包」、「搬出」、「移動」、「搬入」の4点です。早速それぞれの仕事内容を見ていきましょう。
梱包作業
引越しプランには、全ての梱包作業を業者にお任せするプランがあります。この場合、お客様のお荷物をダンボールへ梱包する作業から始まります。
ただ引越し業者の中には、梱包専属のアルバイトを別で雇用しているケースもあります。この場合、引越しバイトが荷物を梱包することはありません
お客様ご自身で梱包済の場合でも、タンスや冷蔵庫などの家具・家電は、「ジャバラ」とうい専用の布に包んで搬送します。
ジャバラに包む作業も引越しバイトが対応する場合があります。もっともこの作業は簡単ですので、心配する必要はありませんよ。
搬出
引越しバイトのメイン作業は「搬出」です。搬出とは、お客様のお家からトラックまで荷物を運搬する仕事です。引越しバイトは、この搬出のためにいると言っても過言であありません。
また引越し業界の搬出方法は「バケツリレー方式」です。お客様の家とトラックに社員が付き、アルバイトはその中間セクションに入ります。運搬する荷物はダンボールが中心ですが、もちろん家具や家電も運びます。
この搬出は引っ越しバイトのもっともキツイ仕事内容です。特に階段現場にもなると、重量物を持ってひたすら階段を往復するので、地獄絵図に感じるかもしれません。
もちろんエレベーターがあれば、比較的ラクに作業できます!
移動
お客様のお荷物をトラックに積んだら、新居へ移動します。この移動時間は休憩できますので、しっかりと体力を回復させましょう。
またお客様が電車で移動する場合は、トラックが先に着いてしまうケースが多いです。この時はお客様が到着するまで待機という形で休憩できます。
引っ越しバイトはきついイメージを持たれているかと思いますが、意外とこの移動時間は休憩できます。トラックに座っているだけで時給が発生していますので、美味しい仕事内容かもしれませんね。
搬入
搬入とは荷物をトラックから新居へ搬入する作業のことです。搬出と同じように、トラックと新居の中間セクションをバイトが担当します。当然エレベーターがあれば楽ですし、階段なら地獄です。
ちなみに搬出と搬入の作業内容は似ていますが、若干性格が異なります。搬出はお客様のお荷物を一気に運びますので、バケツリレーのテンポがメチャクチャ早いです。
ただその分だけ短時間で作業が終了するため、むしろ搬出の方が楽に感じている引っ越しスタッフは多いです。
荷解きはしない
引越しプランの中には、新居での荷解きまで含めた完全お任せプランがあります。ただ引っ越しバイトがダンボールの荷解きをすることは原則ありません。荷解きは、荷解き専用のアルバイトが対応するのが通常です。
ただ例外として、衣類を収納する「ハンガーボックス」からの取り出しは対応するかもしれません。ハンガーボックスは引越し業者が持ち帰るため、中身を取り出す必要があるのです。
おまけ:駐禁対応
これはおまけですが、引越しバイトは「駐禁対応」をするケースもあります。引越しでは、仕方なく駐車禁止エリアにトラックを止める場合もあります。この場合、誰かがトラックに残っていないと駐禁を取られてしまう可能性があります。そこでトラックに残って見張りをしてもらいます。もし駐禁を取り締まっている方が来ても、社員に電話すれば問題ありません。
ちなみにですが、この駐禁対応をサボってコンビニやトイレなどに行き、その間に駐禁を取られてしまうと、社員にマジギレされますので気をつけてくださいね(笑)。
引越しのバイトの1日のタイムスケジュール!
引っ越し業界でアルバイトをすると、どのような1日の過ごし方になるのでしょうか。ここでは引越しバイトの1日のタイムスケジュールをご紹介していますので、ご自分の働く姿をイメージしてみてくださいね。
朝:集合!
引越しバイトの集合方法は、「事業所集合」と「現地集合」の2種類あります。どちらかのスタイルを採用しているかは、業者毎に違います。
当然ですが、事業所集合の方が集合時間は早くなります。また事業所集合の場合、朝礼でラジオ体操をする業者もあります。
現地集合の場合は、事前にお客様の住所を聞き、そこに直行します。大手業者なら事業所周辺に現場を抱えていますが、事業所の少ない業者だと遠方まで行かされることもあります。
午前中:引越し1軒目!
1軒目の現場は9:00頃から作業がスタートするケースが多いです。
ただ引越し業者によっては、早朝格安プランを展開している場合もあります。この際はもっと早い時間帯から仕事することになります。
上述の通り、梱包→搬出→移動→搬入の仕事内容をこなしていきます。
昼:移動・飯!
終日現場の場合もありますが、基本的には1日に2軒以上の引越し現場を回ることが圧倒的に多いです。そのため1軒目の引越しが終了したら、2軒目の現場に移動します。この際に昼休憩を挟むのが基本です。
お昼は飲食店へ入る場合もありますし、コンビニで済ませるケースもあります。これは当日の社員の気分で決まってしまいますので、バイトではどうすることもできません。
午後:引越し2軒目!
2軒目の現場に到着したら、再び梱包→搬出→移動→搬入の一連の作業を行います。1軒目より疲労が溜まっていますので、2軒目の方が辛く感じるかもしれません。作業内容自体は何も変わりませんので、午前中と同じように卒なくこなしましょう。体力勝負ですので、2軒目の現場も気合いで乗り切ってください。
夕方以降:引越し3軒目or応援or解散!
その日に何現場回るかは事前に決まっています。もしスケジュールに3軒目の予定が入っている場合は、現場に直行して再び作業します。3軒目の予定がない場合、2軒目の終了時間にもよりますが、応援に行くことが多いです。応援とは、近隣で作業の遅れている現場のヘルプに行くことです。
応援は人数が倍近くいる関係で、作業は楽に感じるはずです。もし残業で応援に行かされるなら、楽に時給を稼げてラッキーくらいのマインドでいましょう!
引越し業者によってバイトの作業内容が違う!?
引越し業者によっても作業内容に若干の違いがありますので、簡単に紹介したいと思います。ここでは具体的な会社名は伏せますが、業者選びの参考にしていただければと思います。
現場あたりの作業人数が違う!
引越し現場の人数が多くなるほど、一人当たりの作業内容が楽になりますよね。作業人数を何人確保するかは会社が判断しています。人数を多めに設定している会社では、比較的ラクに仕事をできる可能性が高いです。反対に人数を少なく設定している会社は、それだけ1人あたりの負荷が大きくなります。
どこの会社が作業員が多くておすすめ!といった情報は伏せさせていただきますが、一般的に人手不足の会社は作業員も少なくなってしまいますよね!?
ダンボールを持つ量が違う!?
搬入・搬出作業では、ダンボールを重ねて運ぶことになります。ここでダンボールを2箱重ねるか3箱重ねるかは、その会社の雰囲気で変わってきます。
会社によっては安全上の理由から、アルバイトに3箱以上のダンボールを持たせないようにしている業者もありますた一方で、作業時間短縮のために原則3箱のスタイルを採用している業者もあります。
当然ですが3箱重ねられると重いですし、それ以上に箱のバランスを取るのが大変です。
台車を使用する頻度が違う!?
一軒家のお家で、トラックとの距離が30メートルある現場をイメージしてみてください。ここで台車を使用するか否かは、業者によって判断が異なります。当然ですが、台車を使用した方が楽ですし、手運びでバケツリレーをすればキツイです。
会社によっては、その現場に必要な資材を事前に割り当てている場合があります。その現場に台車を割り振られていないと、手運びするしかありません。
ただ、トラックに乗せる資材は社員の判断で決められる業者も多いです。この場合、台車の使用有無は社員判断となります。
引越しバイトの面接で確認しておきたい内容!
ここでは引越しバイトを始める上で、面接時に絶対に確認しておきたい内容を掲載していきます。バイトを始めてから後悔しないように、ぜひご参考にしてくださいね。
日当・時給・残業代!
給料体系はもっとも基本的な確認事項です。引越業界は基本的に日当制ですので、まずは日当を確認しましょう。
また基本勤務時間と残業代も必ず確認してください。日当制だから残業代が付かない!なんて悪徳業者にハマってしまうことは絶対に避けなければなりません。
実働8時間以上の場合、時給はプラス25%で計算するのが基本です。残業代がしっかりと25%アップになっているかも確認してくださいね。
物損事故の責任!
どんなに気をつけていても物損事故を起こしてしまう可能性があります。ましてアルバイトを始めた初期の段階では、不慣れから事故の確率も高くなっていますよね。
そこで物損事故を起こしてしまった場合の責任を確認しておきましょう。バイトの物損事故は、その現場責任者の責任になるのが一般的です。ただ業者によってはバイトの給料から天引きする会社もあると伺っていますので要注意です。
終了時間と終電・始発対応!
繁忙期にもなると、深夜まで引越しのスケジュールが入っています。もちろんこうした仕事は社員が対応し、アルバイトは常識的な時間に帰すことが基本です。念のため、深夜残業を強制させられないことを確認しておきましょう。
ただアルバイトでも希望すれば、深夜残業で働くことができます。特に深夜残業は深夜手当と重なって稼げるため、希望するバイトの方もたくさんいらっしゃいます。
もし深夜残業を希望されている場合は、終電対応や始発対応も併せて確認しましょう。
交通費の有無!
引越し業界のアルバイトは、基本的には交通費全額支給のはずです。この点も面接の際に必ず確認しておきましょう。特に現地集合・現地解散の場合、交通費だけで2,000円以上発生する場合もあります。これが実費負担になってしまっては痛すぎますよね。
ちなみにですが、派遣会社に登録して引っ越しのアルバイトをする場合は、その派遣会社の交通費ルールが適用されますので注意してくださいね。
集合・解散場所!
引っ越しの集合場所は、現地集合か事業所集合に別れています。また同様に解散場所も、現地解散と事業所解散に別れます。
現地集合・現地解散の場合、自宅と現場の移動だけで2時間程度かかってしまうケースもあります。一方で事業所集合・解散の場合は、それだけ拘束時間が長くなります。
面接の際は、ご自分の要望とその会社のスタイルがマッチしているか確認してみましょう。
移動中の過ごし方!
引越しの距離が長いと、半分以上の時間が移動になるケースもあります。そこで移動中の過ごし方も確認しておきましょう。
仮に私が引越しのバイトに応募するなら、「スマホを使って良いか?」「昼寝して良いか?」の2点は確認します。また煙草を吸われる方なら、喫煙できるか否かも確認しておきましょう。
着替えの必要性!
引越し作業をしていると大量の汗を確認します。もちろん休憩時間に好きに着替えることができます。
ただ引越し業社によっては、この着替えを義務化している場合があります。そうなると荷物の量が増えてしまいますね。また制服有で一部会社負担の場合は自腹も大きくなってしまいます。
この辺りも面接でよく確認して、納得した上でバイトを始めてください。
引越しバイトの内容を整理して面接に応募しよう!
いかがでしたでしょうか。引越しのアルバイトの仕事内容はご確認いただけましたでしょうか。
引っ越しバイトのメイン作業は、梱包、搬出、移動、搬入の4点です。このうち搬入・搬出はかなりきついですので、覚悟してくださいね(笑)。ただ移動時間は休憩みたいなものですので、実働時間は少ないと感じるかもしれません。
上の記事では、面接の際に確認しておきたいポイントにも触れています。ぜひ引越しバイトの内容をしっかりと確認して、まずは面接に応募してみてくださいね!
引越し作業員の「ひこしお」です。引越しアルバイトに興味はあるけれど、きついと評判で心配!なんて方はいらっしゃいませんか。ウェブサイトには様々な情報が掲載されてい[…]