引越し作業員の「ひこしお」です。引越しの荷造りでもパソコンを梱包するときは神経を使いますよね。パソコンは精密機器ですので梱包の仕方が悪いと故障に繋がる可能性もあります。
- 引越しの前に知っておきたい注意事項!
- パソコンの梱包に必要な道具
- ノートパソコンの梱包方法
- デスクトップパソコンの梱包方法
パソコンを無事に新居にお届けするためにも重要なポイントが盛り沢山ですので、ぜひご参考になさってくださいね。
パソコンを引越しする時の注意事項!
パソコンは精密機器ですので、運搬中の衝撃で内部的な故障を引き起こす可能性もゼロではありません。そこで引越し業者のPC内部故障への対応や、事前に施したい対策を見ていきましょう。
パソコンの内部故障は補償対象外!
引越し業者がPCを落とすなどして破損した場合は、もちろん補償が適用されます。ただ外見的なトラブルがない場合、パソコンの内部故障は保証の対象外となってしまいます。
例えばパソコンに内蔵されているデータが消失してしまっても、補償を受けることはできません。またPCが起動しないなどの故障も補償対象外になる可能性があります。
引越し業者によってもパソコンの補償内容に違いがあります。見積もりではパソコンの補償内容をしっかり確認してくださいね。
引越しの前はパソコンのバックアップを取ろう!
引越しが原因でパソコンのデータが消失しては大変です。そこで引越し前は必ずPCのバックアップを取るようにしましょう。バックアップの取り方としては「オンラインストレージ」「外付けハードディスク」「USBメモリ」を利用する3通りの方法があります。
オンラインストレージ
オンラインストレージとは、インターネット環境にデータを保存できるサービスです。代表的なサービスとしては、「GoogleDrive」「Dropbox」「OneDrive」などです。もちろん各サービスともに無料で利用できます。
オンラインストレージにデータを保存しておくと、ID・パスワードを用いて他の端末からアクセスできます。引越しでのPCのバックアップに限らず、私生活のデータ管理にも重宝するサービスですので、ぜひご利用してみてはいかがでしょうか。
オンラインストレージの中でもおすすめなのは「GoogleDrive」です。グーグルアカウント(gmainなど)があれば、無料で15GBまでデータを保存できます。利便性・保存容量ともに優れていておすすめですよ。
USBメモリ
データのバックアップといえば、USBメモリを使用する方法が最も一般的かと思います。もちろんUSBにデータを保存しておく方法もおすすめです。
USBメモリには保存容量に応じて「8GB」「16GB」「32GB」などがあります。バックアップを取りたい容量に応じて使い分けていただければと思います。
USBメモリを使用するデメリットとしては、家電ショップでメモリを購入する必要があること、購入料金が発生してしまうことです。この手間を省きたい方は、上で紹介しているオンラインストレージのご利用がおすすめです。
外付けハードディスク
パソコンのフルバックアップを取るとなると、少なくても200GB程度の保存容量が欲しいところです。オンラインストレージやUSBメモリでは、これほどの大容量を確保することができません。
そこでおすすめなツールが外付けハードディスクです。外付けハードディスクと聞くと、パソコンのプロが使っているイメージを持たれてるかもしれません。ただ最近では料金もリーズナブルな価格帯からラインナップされるようになってきました。
パソコンの全データのバックアップを取りたい場合は、外付けハードディスクを使用するのもおすすめな方法です。
ノートパソコンは手運びがおすすめ!
パソコンの内部故障を防ぐためにも、ノートパソコンは手運びで持っていくことをおすすめいたします。トラックは乗用車と異なり振動も大きいですので、手運びの方が安全なのは間違いありません。
どんなにPCを慎重に梱包しても、100%トラブルを回避できるとは限りません。もし引越し業者に運搬を任せて故障してしまったら悔しいですよね。
最近のノートパソコンは小型・軽量に作られていますので、それほど荷物にならずに持ち運べるかと思います。ぜひノートPCを携帯できないかご検討してみてくださいね。
パソコンの荷造りに必要な道具!
まずはパソコンの荷造りに必要な道具を一式揃えましょう。パソコンを梱包すると言っても特別なアイテムを用意する必要はありません。引越しの荷造りに必要なものが揃っていれば、その範囲で十分に対応できます。
ダンボール
ダンボールはノートパソコンを梱包するために使用します。ダンボールは引越し業者から提供されている「大」サイズを活用しましょう。
小型PCの場合は「小」サイズでも梱包できますが、それでも「大」サイズを使用されることをおすすめいたします。小サイズではPCとダンボールの隙間が狭くなり、緩衝材を満足に詰めることができません。
またダンボールの底が抜けてしまうと物損事故に繋がりますので、箱の組み立て方はしっかりマスターしてくださいね。荷造りでのダンボールの作り方は『引越しのプロ直伝!ダンボールの正しい作り方と組み立ての注意点を総まとめ!』で特集していますので、ぜひチェックしてくださいね。
ガムテープ
ガムテープはPCを梱包したダンボールを固定するのに使用します。ガムテープは引越しの必需品ですので、説明するまでもないですよね。
ガムテープは引越し業者から無料で提供されることも多いですが、ない場合は事前に用意しておきましょう。100均などのガムテープは粘着力が不足する可能性もありますので、ホームセンターなどの商品がおすすめです。
緩衝材
パソコンを梱包する上で緩衝材は超重要なアイテムです。引越しの運搬では多少なりとも振動や衝撃が発生します。この外的要因からPCを守るためにも、緩衝材は贅沢に使用する必要があります。
緩衝材としては新聞紙やプチプチがおすすめです。PC購入時の発泡スチロールを保存してある場合は、それも使用しましょう。荷造りでは緩衝材をたくさん使用しますので、多めにご用意しておくと役立ちますよ。
毛布・タオル
緩衝材に加えてPCを毛布で丸めてあげれば、より振動や衝撃から守ることができますよね。このため毛布類をご用意しておくと安心です。
ただ毛布のサイズによっては、ダンボールに梱包できなくなる可能性もあります。そんな時は、バスタオルなどで代用しても問題ありません。毛布類は必須ではありませんが、PCをより安全に運ぶためにも活用したいアイテムです。
ノートパソコンの梱包手順を徹底解説!
最近はデスクトップPCではなく、ノートPCが主流になりつつあるのではないでしょうか。そこでまずは、ノートパソコンに絞って梱包方法やコツを解説していきます。デスクトップPCの梱包は次章で説明していますので、不要な方は読み飛ばしてくださいね。
ノートパソコンの付属品を外す!
ノートパソコンにLANケーブルなどの付属品を装着している場合、まずはケーブルを外しましょう。外したケーブルは小さくまとめ、紐や輪ゴムなどで束ねておきます。またケーブルは緩衝材で包んでおくことをおすすめいたします。
ノートパソコンにマウスを付けている場合も同様に取り外す必要があります。マウスも紐類を束ねてから緩衝材で包んでおきましょう。
ノートパソコンをPCケースに入れる!
ノートパソコンを持ち歩いている方は、携帯用の専用ケースを持っていらっしゃいますよね。パソコンの荷造りをする時は、PCをこのケースに入れておきましょう。PC専用ケースは緩衝材として優れた効果を発揮してくれますので、ぜひとも活用してくださいね。
もちろん携帯ケースを所持されていない方は、この作業は省略していただいて問題ありません。
ノートパソコンをダンボールに梱包する!
ノートパソコンをダンボールに梱包する時は、緩衝材の設置の仕方がポイントになります。
まずはダンボールの底面に緩衝材を敷き詰めてください。PCを底面の衝撃から守るためにも大事なポイントですので、緩衝材をケチらずに対応してくださいね。
次にPCをダンボールのセンターに収納します。付属品のLANケーブルやマウスがある場合は、PCの上に乗せます。
このように梱包していくと、ダンボールとPCの間に隙間が生じているはずです。この隙間にも贅沢に緩衝材を敷き詰めていきましょう。
最後にPCの上部にも緩衝材を入れたら、ダンボールの蓋を閉じて梱包作業は完了です。
ダンボールに「パソコン」と記載する!
引越し業者のダンボールには中身の内容を記入する欄がありますよね。そこの欄には、必ず「パソコン」と明記するようにしましょう。「割れ物」のチェック項目がある場合は、この欄にも印を入れます。
またダンボールの蓋にも「パソコン」と記入するようにしましょう。上部に「パソコン」と書いておけば、手違いで上に荷物を重ねられるリスクを回避できます。目立つように赤字で大きく記入しておきましょうね。
デスクトップパソコンの梱包方法!
デスクトップPCの場合、本体やディスプレイのサイズが大きいこともあり、一筋縄では荷造りできません。引越し業者の梱包ノウハウも含めながらポイントをご説明していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
デスクトップパソコンは引越し業者が荷造りする!
いきなり拍子抜けしてしまったかもしれませんが、デスクトップPCの梱包は引越し業者が対応してくれます。これは引越しプランに限らず、全プランに共通して言えることです。念のためですが、デスクトップPCの梱包をお任せできるか見積もりで確認しておきましょう。
ディスプレイは毛布に包むなどの特別な作業が必要です。また大型PCの場合は、ダンボールに梱包できない可能性もあります。お客様で荷造りするには限界がありますので、業者が対応するのは当然のことですよね。
ただPCの配線を外すなどの作業は、自分で対応する必要があります。こちらの梱包は次の項目でご説明していますので、合わせてご確認してくださいね。
自分でデスクトップパソコンを梱包する手順!
ご自分で引越しをされる際は、デスクトップPCの梱包も自分で対応する必要がありますよね。また格安引越し業者の場合、もしかしたら自分で梱包するように言われてしまうかもしれません。そこでデスクトップPCの梱包方法をご紹介していきます。
ケーブル類を取り外してまとめる!
まずはPCに取り付けられているケーブルを全て外します。デスクトップPCの配線は複雑ですので、一度取り外してしまうと再配置が難しいかと思います。そこで引越し先で配線を元に戻せるように、スマホで写真を取っておくことをおすすめいたします。
取り外したケーブルは束でまとめて、新聞紙やタオルなどの緩衝材に包んでおきます。配線が断線してしまうと大変ですので、面倒でもタオルなどで巻くことをおすすめいたします。
ディスプレイにクッションを当てる!
デスクトップPCの荷造りで最も神経を使うのはディスプレイの梱包です。ディスプレイに衝撃が加わると割れてしまいますので、画面にクッションを当てる必要があります。
引越し業者がディスプレイを梱包する場合、毛布などのクッションをディスプレイに当てて保護します。また運搬中に毛布がずれないように養生テープで固定します。
ご自分で梱包する際も毛布を使用することをおすすめいたしますが、バスタオルなどで代用しても問題ありません。少し荒技ですが、ダンボールをディスプレイサイズにカットしてクッション代わりに使用する方法もあります。
ただし新聞紙やプチプチはクッション性能が心細いので注意してくださいね。
本体・キーボード・マウスに緩衝材をまく!
デスクトップパソコンの本体やキーボード、マウスにも緩衝材を巻いておきましょう。こちらも毛布で保護するのが理想的ですが、プチプチや新聞紙で代用しても問題ありません。
毛布を使用するとサイズがかさばりますので、臨機応変に対応していただければと思います。
デスクトップPCをダンボールに梱包する!
ダンボールに梱包する事前準備として、底面と側面にプチプチやタオルなどの緩衝材を詰めておきます。
ディスプレイは、画面がダンボールの側面を向くように梱包します。ディスプレイと本体は同じダンボールに荷造りして問題ありません。本体やディスプレイとダンボールの間には隙間ができていますので、しっかりと緩衝材を詰めておきましょう。
最後に配線類やキーボードなどの付属品を乗せ、その上から緩衝材を詰めて梱包は完了です。スペースの余裕がない場合は、もう1箱ダンボールを作って梱包してくださいね。
引越しでパソコンの梱包は慎重に行おう!
いかがでしたでしょうか。引越しでパソコンを梱包する手順はご確認いただけましたでしょうか。
引越しの運搬中にPCのデータが消失してしまっても、業者に責任を追求することはできません。パソコンのバックアップを取るなどして、しっかりと対策しておきましょう。またパソコンを梱包するときは、緩衝材を贅沢に使用することがポイントです。
PCは精密機器ですので、しっかりと梱包して無事に引越しを乗り切ってくださいね!